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リトル・フィート~音楽サークルSEA SPARROWS東京

リトル・フィート

商業的に成功したとは必ずしもいえないミュージシャン仲間や音楽通に愛されたリトル・フィートは、ローウェル・ジョージの粘り腰スライド・ギターやビル・ペインのアタックの強いピアノ・プレイなどの名演でも知られる70年代を代表するアメリカン・バンドだ。ニューオーリンズをはじめとするアメリカ南部の黒人音楽のエスニックなエッセンスをたっぷり盛り込んだファンキーなロック、フィート・サウンド初めはリーダーのジョージを中心に、後には他メンバーの彼への反発から生まれたのは皮肉としかいいようがないが、彼らはささいな功績というバンド名以上の足跡を音楽史に残した。リトル・フィートは、フランク・ザッパのマザーズ・オブ・インヴェンションに在籍していたジョージ(vo,g)が、以前に共演したフラタニティ・オプ・マンのリッチー・ヘイワード(ds)とそのセッションで知り合ったペイン(key)、マザ-ズのロイ・エストラダ(b)の3人を加え、1969年にロサンゼルスで結成された。71年『リトル・フィート』でワーナー・ブラザーズからデビュー。ミュージシャンや批評家に高く評価される。翌年の『セイリン・シューズ』でよりフィート色を強めた力り胯作同様商業的には成功せず、エストラダの突然の脱退などで解散の危機に。新メンバーに元デラニー&ポニーのケニー・グラッドニー(b)とサム・クレイトン(per)、それにポール・バレル(g)を加え、より強力な音楽集団と化した彼らは、73年のジョージ自身のプロデュース作『ディキシー・チキン』で独自のフィート・サウンドと名声を確立する。ただ、セールス面ではいまだ不調で、バンド活動も停滞、メンバーはそれぞれ他アーティスト(矢野顕子なども)とのセッションで実力を発揮した。74年に再編され、日本でのデビュー作『アメイジング!』(全米36位)で初チャート・インを記録翌年『ラスト・レコード・アルバム』(同36位)もヒットさせるこのころから曲作りの中心がジョージからペイン・バレルに移行する。これは、ドラッグの多用から心身ともに不安定となり、ジャケット印刷後に収録曲の変更などをしたジョージに対するメンバーの反発によるもので、77年の『タイム・ラヴズ・ア・ヒーロー』(同34位)はほとんどジョージ不在の作品となった。その後、唯一のゴールド・ディスクとなった78年発表の2枚組ライヴ盤『ウェイティング・フォー・コロンブス』(同18位)を発表、7月には初来日を果たすが、79年5月にジョージがバンド解散を表明。自己のバンドを率いツアーに出た彼は、6月29日にヴァージニア州アーリントンで心臓発作のために34歳の若さで急死してしまう。同年末、彼力注前に録音したものを残りのメンバーが完成させた『ダウン・オン・ザ・ファーム』(同29位)を最後に正式に解散したフィートであったが、88年『レッド・イット・ロール』で見事復活。現在もフィート・サウンド健在を印象づける活躍を見せている。2作目『セイリン・シューズ』以降、解散時までに発表されたアルバムはどれも名盤の誉れ高いが、このデッド・テンプルマンのプロデュースによる通算6作目『タイム…』はジョージ不在の事態が逆にメンバー間の絆を強めた作品として異彩を放つOタワー・オブ・パワーの頑張りも印象的な爽快な充実作。ローウェル・ジョージとイコールで結ばれることが多いリトル・フィートだけに、本盤を彼らのベストに推すのは少々気が引けるけど。今聞いてもまったく古さを感じさせないフィートならではのバンド・サウンドが確立したアルバムだ。入門編には絶好の1枚だろう。本盤で入門して、やがてジョージの毒々しい晉匣が反映された『ラスト・レコード…』とか『ディキシー・チキン』といった名作へ。
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