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ジェニス・ジョプリン~音楽サークルSEA SPARROWS東京

ジェニス・ジョプリン

1967年6月、サンフランシスコの南にあるモントレーで3日間にわたって開催されたモントレー・ホップ・フェスティヴァルで、ひとりのスーパースターが誕生した。6月17日、2日目の昼の部にビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニーと共にステージに登場した彼女は、女陛ブルース歌手ビッグ・ママ・ソーントンの「ボール・アンド・チェイン」を全身を震わせて歌い、5万人の聴衆を完全に圧倒した。ジヤニス・ジョプリン、伝説のロック・クイーンの衝撃的なデビュー・パフォーマンスだった。1943年1月19日にテキサス州ポート・アーサーで生まれた彼女は、小さいころから絵を描くのが好きな感受性の強い娘だったが、南部の保守的な環境に順応できず、友達の少ない孤独な少女時代を送る。高校を出た後、名地を転々とし、数々のアルバイトをしながらクラブで歌い始めるが、このころからベッシー・スミスや黒人フォーク歌手レッドベリーに心酔し、ブルースにのめり込み始めた。65年ころからサンフランシスコで起こったヒッピー・ムーヴメントの中から数多くのバンドが生まれたが、ジャニスはこうしたバンドのひとつで女性シンガーを求めていたビッグ・ブラザーに参加、ライヴハウスで活動を開始し、そのブルース・フィーリングあふれるヴォーカルで次第に注目を集めるようになっていった。そうして67年、先のモントレーでその人気を決定的にしたのである。このステージがきっかけとなってCBSと契約、翌68年に『チープ・スリル』をリリースした。このアルバムは8週連続全米no.1を記録し、彼女は女性ロック・シンガーとしての頂点を極めた。この年の末にビッグ・ブラザーから独立したジャニスは、69年に初のソロ・アルバム『コズミック・ブルースを歌う』をリリース。これはミリオン・セラーとなるが、ソロになって以来続いていたバック・バンドのメンバー交代で、彼女はアルコールとドラッグに溺れ、身も心もボロボロになっていった。スーパースターの座についていたとはいえ「毎晩1万人の聴衆とメイク・ラヴして、ひとりで家に帰る」彼女の孤独を誰も癒すことができなかった。70年10月4日、ジャニスはハリウッドのホテルの一室で死んでいるところを発見される。ヘロインの多用が死因といわれる。27歳だった。5月に待望の新バンド、フル・ティルト・ブギーを結成、ニュー・アルバムのレコーディングに入り、その完成を目前にしたあまりにも唐突な死だった。やっと見つけた理想のバンド、フル・ティルト・ブギーをバックにジャニスの熱唱が聴ける『パール』は、彼女の突然の死をはさんで71年にリリースされた文字どおりの遺作となった。彼女のお気に入りだったニックネームがタイトルに付けられたシングル・カットされた「ミー・アンド・ホビー・マギー」ともども、全米NO1に輝いた。1曲目の「ジャニスの祈り」からラストの「愛は生きているうちに」まで、本アルバムに収められた10曲には、27歳の若さで60年代末のロック・シーンを疾走しきったジャニスの魂が息づいている。5曲目、ヴォーカル・トラックが未録音のまま収録された「生きながらブルースに葬られ」の余韻が哀しい、彼女の代表作である。70年のジミ・ヘンとジャニス、71年のジム・モリスン。3人の死が70年代の幕開けを告げた。60年代後半、ラヴ&ピースを合言葉に、誰もが音楽を通して連帯できるんだという熱い幻想を当時の若者にプレゼントしてきたアーティストばかり。すべての死因が、60年代に自由ど解放のシンボルだったドラッグに関連していたことも象徴的だ。時代の空虚な熱狂に終止符を打つために選ばれた者達だったのかと思うと、なんだか胸が痛い。
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