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パブリック・エナミー~音楽サークルSEA SPARROWS東京

パブリック・エナミー

人種問題に正面から取り組み、全世界に衝撃を与えたスパイク・リー監督の問題作『ドウ・ザ・ライト・ジンク』。その映画で全編にわたって使用されていた強烈なラップ・ナンバーの「ファイト・ザ・パワー」の演奏者こそ、このパブリック・エナミーである。彼らはストリート・ミュージックの最終兵器ラップ界にとどまらない、ホップの革命児と呼ばれる、ラジカル・ラップ集団なのである。パブリック・エナミーはラッパーのチャック・Dを中心に、フレイヴァー・フレイヴ(ウィリアム・ドレイトン)、ターミネイター・X(ノーマン・ロジャース)、プロフェッサー・グリフの4人により結成された。これに、パンク・ショックリー率いるプロデュース集団(後にボム・スクワットというサウンド・クリエイター・チームとなる)が加入わり、過激なサンプリング・サウンドにラジカルなラップをのせるという、パブリック・エナミー・サウンドができあがった。そして彼らは87年に『YO!BUMラッシュ・ザ・ショウ』でデビュー。だが彼らが本領を発揮し始めたのは89年のセカンド・アルハ’;ム『パブリック・エナミー』からだ。過激なまでに作り込まれたサンプリング・ノイズ・サウンド、プロフェッサー・グリフの影響によるブラック・モスリム思想の色合い濃いメッセージ、そしてチャック・Dとフレイヴァー・フレイヴのラップがひとつとなり、壮絶なパワーとなって迫ってくるそのサウンドは、シーンに大きなショックを与えた。ところがプロフェッサー・グリフがワシントン・タイムズ紙のインタヴューで、「この世で起こる邪悪なことの大半はユダヤ人によるものだ」と発言し、世界中の批判を集めることとなった。事態の収拾のためチャック・Dはグリフを解雇。パブリック・エナミー自体も解散が噂されたグリフは2か月後にインタヴュー権を剥奪したかたちで復帰、そういった状況の中でサード・アルバム『ブラック・プラネット』がリリースされ、全米10位のヒットとなった。ところがグリフが再び反発、結局グループを飛び出し、ソロ・アーティストとして活動していくことになる。グリフが抜けたパブリック・エナミーは女性ラッパー、シスター・ソウルジャーを加え、91年に『黙示録91』をリリース。グリフが抜けた分そのメッセージの方向にはやや変化が生じてきているが、それでも過激に活動を続けている。『黙示録91』はそのタイトルどおり91年にリリースされた彼らの4作目。このアルバムからプロフェッサー・グリフが抜け、女性ラッパーのシスター・ソウルジャーが参加している。例の白人警官による黒人殴打事件を取り扱った「ケット・ザ・エフ…アウタ・ドッジ」やそのものズバリの「アイ・ドント・ウォナ・ビー・コールド・ヨー・ニガ」など、人種問題を基本としたメッセージは健在。バックのサウンドもさらにハイ・クオリティになり、パブリック・エナミーがまったくパワー・ダウンしていないことを世間に知らしめた作品である。まさに世紀末に飛び出した、過激でラディカルなメッセージ・アルバムである。60年代前半のボブ・ディラン、60年代後半から70年代にかけてのジェイムス・ブラウンやスライ・ストーン、70年代後半のセックス・ピストルズなどの役割を、8年代後半ー手に引き受けたのがこいつら、パブリック・エナミーだ。スラッシュ・メタル系バンド、アンスラックスとの共演なども含め、疾走する時代のビート感を凌駕するほどの切迫した性急さをもってラディカルなメッセージをぶちまけ続けている。目が離せない。
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