音楽サークルSEA SPARROWS東京

サム・クック~音楽サークルSEA SPARROWS東京

サム・クック

ゴスペル・ミュージックのスターからソウル・バラディアーの頂点を極めた天才ヴォーカリスト、サム・クックの生涯はあまりにも短過ぎた。オーティス・レディングはもちろん、ロット・スチュワートらのロック・シンガーに与えたその影響力の大きさから考えても、彼の死は音楽界にとってとてつもなく大きな損失であったと言わざるを得ない。1931年、ミシシッピー州クラークスティルに生まれシカゴで育った(他に31年・35年シカゴ生説あり)サム・クックは、有名なミニスターであった父親の影響を受け、小さいころから教会で歌っていた。]。10代でゴスペル・カルテットのハイウェイQCズに参加し、その後ソウル・スターラーズのリード・シンガーに抜擢された。持ち前のルックスも幸いし、たちまち若者の心をつかんだ彼はソウル・スターラーズとの6年間にゴスペルの新時代を開くような洗練されたヒット曲を数多く生み出していった。この人気を背景に56年にはついにデイル・クックの名で初のポップス(R&B)曲「ラヴァブル」を発表。翌57年、キーン・レーベルから自身の名義で発表した「ユー・セント・ミー」が250万枚を売り上げるNo.1ヒットとなり、名実共にスターのイ中間入りを果たす。その後も彼は軽いバラードを中心に、59年の『彼女はやっと16歳』(全米28位)、「皆でチャチャを」などのヒットを発表した。59年末にRCAに移籍し、よりブルースノゴスペル色を濃くしたサムは、60年に「チェイン・ギャング」(同2位)と「ワンダフル・ワールド」(同12位)、61年に「悲しみの気分に」(同29位)、62年に「ツイストで踊りあかそう」(同9位)と「ブリンク・イット・オン・ホーム・トウ・ミー」(同13位)、63年に「アナザー・サタデー・ナイト」(同10位)など、見事なまでの快進撃。しかし、64年12月10日の夜に悪夢が訪れる。ロサンゼルスのモーテルにいたサムは女主人に射殺されてしまったのだ。その女主人は、女に逃げられたサムが襲いかかってきたから撃った、と主張したが、真相はいまだ謎に包まれたままである。偉大なるシンガーの死後、その死を惜しむかのように「シェイク」(同7位)、「ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム」(同31位)がチャート・インした。特に変化はいつか来るとゴスペル色濃く歌う彼の歌声が心に響く後者が最後の曲となってしまったことは皮肉以外の何ものでもない。キーン時代の名曲(1~6曲目)とRCA時代の60~62年における代表曲(7~12曲目)で構成されたこの『べスト・オブ…』を聴けば、サムのたった9年間の短いソロ活動がどれほど充実していたかが理解できるはずだ。それほど不滅の作品と呼ぶにふさわしい楽曲が並んでいる。ガーシュインの名曲をカヴァーした13曲目の「サマータイム」は6曲目の別ヴァージョンで、あの「ユー・セント・ミー」のB面だったモノ。日本で紹介されるのはこれが初めてとなる。ゴスペルに裏打ちされたサムのホップ感覚を堪能できる全13曲。この人のバラード系の作品とか、ぼんやり聞いていると単にスウィートなだけのポピュラー・ソングに聞こえたりもするのだけれど。そのスムーズでクリアな歌声の奥底にひそむソウルフルな味を聞き分けられるようになったら、ようやく君もオトナです。神に対する熱い思いを託した敬虔なゴスペル・フィーリングと、安酒と女に彩られたブルースと。この柤阿するふたつの感情が渾然と渦巻くサム・クックの世界は、まさにワン・アンド・オンリー。
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