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フィル・スペクター~音楽サークルSEA SPARROWS東京

フィル・スペクター

ウォール・オブ・サウンドと呼ばれる壮大なオーケストレイション・サウンドをモノラル・レコードに刻み込み、ロックポップス・サウンドの可能性を示した奇才プロデューサー、フィル・スペクター。録音技術に徹底的にこだわり、優れたスタッフと共に自分の求めるサウンドを追究した彼の恩恵を受けていない後世のミュージシャンはいないと言っても過言ではない。1940年12月26日、ニューヨークのブロンクスに生まれ、53年にロサンゼルスに移り住んだフィルは高校の友人、マーシャル・リーブと斬新なダビング方法など、試行錯誤を繰り返しながら、57年5月にシングルを自主制作する。この曲がきっかけでエラノドラ・レコードからテディ・ベアーズの名でレコード・デビュー。同年9月、全米チャ’一卜に初登場した「逢ったとたんに一目惚れ」は11月にはNo.1となる。しかし、その後すぐに大手レーベルのインペリアルに移籍し、アルバムを発表するが失敗に終わり、59年、テディ・ベアーズは解散。フィルはヴェテラン・プロデューサーマネージャーのレスター・シルの下でソロ契約を結び、その後はレコーディング・アーティストとしてではなく、プロデューサーとして一時代を築くことになる。60年、音楽産業の中心地であるニューヨークを頻繁に訪れた彼はそこで、有能な裏方達と知り合い、キャロル・キング、ジェリー・ゴフィン、バリー・マン、シンシア・ウェイルら、その後フィレスの主力となるソングライター達に出会う。彼はこうして将来の足固めをしながら、61年までにレイ・ピーターソンの「コリーナ・コリーナ」、ベン・E・キングの「スパニッシュ・ハ-レム」、カーティス・リーの「プリティ・リトル・エンジェル・アイス」などのプロデュース作をヒットさせた。名門アトランティック・レコード入社後もシーン・ピットニーの「エヴリ・プレス・アイ・テイク」などを成功させた彼の名は、その分厚く深いサウンドとともに音楽界の注目の的となる。61年、シルと共にフィレス・レコードを設立。62年、黒人ガール・グループ、グリスクルスの「ヒース・ア・レベル」で実力者集団としての円熟期を迎えたこのレーベルをフィルは21歳の若さで独占してしまう。彼の独裁体制の下、ロネッツの「ビー・マイ・ベイビー」(63年)、ライチャス・ブラザーズの「ふられた気持ち」(64年)などの代表曲や、名盤『クリスマス・ギフト・トウ・ユー・フロム・フィル・スペクター』(63年)の制作で、音の壁は完成の域に達し、彼の曲はホップ・チャートを席捲した。しかし、成功の裏で敵も数多く作った彼は66年から一時隠遁生活に入り、69年からはMで活躍した。その後ビートルズの『レッド・イット・ビー』をはじめジョン・レノン、ジョージ・ハリスン、ラモーンズらのレコードで実力を発揮し、75年にスペクター・インターナショナルを創設、現在に至る。『BackToMONO』は91年秋に発売された4枚糺テディ・ベアーズやチェックメイツ・リミテッドらのフィレス以外の曲や、タニレン・ラヴ、アイク&ティナ・ターナーら、先述したフィレス・アーティスト以外の曲も収録されている。ビートルズに関わるまでの歩みが分かる充実の全60曲だ。スペクター・サウンドというと、その後、玉石混淆の多くのスペクター・フォロワーが作り上げたエコー感たっぷりのドリーミィな音像を想像してしまうかもしれないけれど。本当のスペクター・サウンドの核は膨大な楽器群を織り重ねることによって得られる中域の音圧だ。エコーによって壁を作るのではなく、中域の音圧によって壁を作る。そんな真正ウォール・オヴ・サウンドの真髄を本ボックス・セットで浴びるように体験してほしい。
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