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80年代から90年代のロックシーン~音楽サークルSEA SPARROWS東京

80年代から90年代のロックシーン

イギリスのバンド・エイトの影響を受け、アメリカでも1985年にエチオピア難民救済のためのプロジェクトUSAフォー・アフリカ″が発足、英米のオールスター46名がレコーディングに参加したシングル「ウィ・アー・ザ・ワールド」は1000万枚を突破する実績を残した。その後もこうした救援基金集めの″エイト″ブームが続き、音楽という共通言語を持つミュージシャン達の、世界的規模で社会にコミットする姿勢が注目されたのは記憶に新しい。80年代後半のアメリカ西海岸では、ヴァン・ヘイレンに始まるハード・ロック・シーンが活況を呈していた。ロックン・ロールの始まりがそうであったように、当時主流となっていたニュー・ウェイヴやホワイト・ソウルに飽きたらなくなっていたティーンエイジャー達が、派手なファッションで過激なサウンドを放つハード・ロックに飛びついたのだ。かつて50年代の若者達がカントリー音楽に飽きたらなくなってリズム&ブルースに飛びついたように。こうしたハード・ロックの復権には80年代前半に世界的規模で浸透していったニューヨークの黒人達のヒップ・ホップが大きな役割を果たしている。ラップがソウルやファンクばかりかテクノ・ホップやハード・ロックなど、様々なジャンルの音楽をフィーチャアしていく中で、86年、RUN-D.M.Cがエアロスミスの77年のヒット曲「ウォーク・ディス・ウェイ」を使って大ヒットを飛ばし、当のエアロスミスまでシーンに引っ張り出してしまったのだった。こうしてますます勢いを増す西海岸のハード・ロック・ルネッサンス的現象は、地元ロサンゼルスの地名をもじってL・Aメタルと総称され、メタリカ、ガンズ&ローゼズらを次々と輩出していった。また、東海岸で甘いルックスのボン・ジョヴィがティーンエイジャーの女の子達から絶大な支持を受けていった。一方、ヴェテランに目を向ければ、キャリア30年のスティーヴ・ウィンウッドが86年に「ハイヤー・ラブ」でグラミー賞最優秀シングル賞を受賞。孤高のシンガー・ソングライターという表現がぴったりのニール・ヤングは、ハードなロックンローラーとアコースティカルな顔を交互に使い分けながらコンスタントに活動を続けているし、結成20年を超えたZZトップはブギーとテクノ感覚が融合したゴリ押しロックを相変わらず聴かせてくれている。もともとは黒人のリズム&ブルースと白人のカントリー・ミュージックの混合から生まれたロックは、いつの時代にも様々なジャンルの音楽を貪欲に取り込んで時代のストリームを作ってきた。リズム&ブルースからファンク、ハード・ロック、ハウスまであらゆる音楽のエッセンスを飲み込み、白人と黒人という壁をも堂々とクリアーして創作活動を続けるプリンスの成功は、こうしたロック本来が持つアメーバーのような増殖性と時代を敏感に映し出す鏡の役割を見事に具現化しているかのようだ。同様にジャンルの超越ということで言えば、幅広い音楽性をシニカルなユーモアでくるんだエルヴィス・コステロや、アメリカで大成功したアイルランド出身のU2の『ヨシュア・トゥリー』が、ソウルや古いカントリー・ブルースなどアメリカのブラック・ミュージックに強い関心を寄せて制作されたものだったということを記しておきたい。さらに、近年エスニック・ミュージックに積極的に取り組み、セネガルのユッスー・ンドゥールと共演したり、リアルワールドという自己のレーベルカ嗚世界各国の音楽を紹介しているピーター・ガブリエルの存在も忘れることができない。いずれにしても、その誕生から38年、ジャンルを超え、世界の民族音楽と異種交配が進む中、ロックはこれからも様々に変容し、いろんな貌を見せてくれるに違いない。
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チャック・ベリー
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